大統領執務室―裸のクリントン政権

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i-boatさん  未設定  未設定

 これまでウッドワードの本は「ブッシュ政権の戦争遂行」をテーマにした何冊かを読んできたが、本作は「クリントン政権の議会対策」という地味な部分がテーマである。しかし、それをここまでスリリングに描けるのは著者の力量と言わざるをえない。
 この本で描かれるのは、大統領の無力さである。投資による財政支出拡大を図るも議会の財政支出削減に為す術をなくすところから始まり、党議拘束もないため与党議員ですら囲い込むのに苦労する。何より、ワシントン政治に無縁だったクリントンがその力学を理解できずに右往左往する様は、見ていて辛くなるばかりである。
 結局、法案は通る。しかし、クリントンが掲げた投資拡大は葬り去られ、副大統領ゴアが掲げた環境対策税は骨抜きにされた。何とも言えない後味の悪さが本書の魔力である。
 アメリカ議会と大統領の関係を考える上で、教科書読むよりもよっぽどわかる一冊。

レビュー投稿日
2016年9月10日
本棚登録日
2016年9月10日
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