*不倫相手の男のために悪夢のような負債を背負った41歳の女の家に、15歳の少年が転がり込んできた。二人とも現状の生活が袋小路に入った状況は似ており、出会いは奇異でも、すぐに心が寄り添っていく。非難の声。二人の行く先に未来はなく……表題作など、女性心理を見事に掬いとった傑作短編集*
女性ならではの寂しさや歪み、どろりとした濃い情念…そんな一筋縄ではいかない情景がとても巧みに描かれています。
一見救いがないように思えますが、どこか清々しく潔いのは、やむ無く手放したものに安堵しているからでしょうか。
決して心地よい読後感ではありませんが、不思議とあとを引く、大人にお勧めしたい濃厚な作品。
読書状況:読み終わった
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Bossanovaはいかが?
- 感想投稿日 : 2018年9月25日
- 読了日 : 2018年9月25日
- 本棚登録日 : 2018年9月25日
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