蒲団

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本棚登録 : 41
レビュー : 12
著者 :
whereiamさん  未設定  読み終わった 

退屈だなあ文章はすげえ美しいけど、と思って最後まで来て残り十数ページで一気に引き込まれた。ものすごい吸引力だった。求心力ともいえるのかね。それでまあその引力はそこに至るまでのあの退屈な数十ページがあってこそ発動するのだと思うわけだ、積み重なったどうということもない、日常、起伏や思い違いや苛立ちはあるけどただそれだけのやり過ごした日々、圧し殺した感情、その他、すべてが、すべてが土砂崩れ起こして決壊した柵を飲み込んでどうどうと流れ出すんだ。もうどこへもいけないのに。どこへも流れていく場所はないのに。主人公の涙はその土砂だろうかと思う。それを蒲団が全部すっていく。全部呑み込んでいく。いずれ乾くまで、いまはまだ溢れ出すまま。

レビュー投稿日
2013年10月3日
読了日
-
本棚登録日
2013年10月3日
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