
ポールオースターの作品は初めてでしたが、面白かったです。
あまりに都合が良すぎる展開は一種のコメディでしたが、主人公と周囲の人物の関わりからは哲学的な何かを感じさせられました。
主人公が色んな人と出会い、人と繋がる喜び、大切なものを失う悲しみを知り、そして学生時代、自分の殻に閉じこもり、誰も受け入れなかった彼が、人を赦し受け入れていくことを学んでいく。400ページ程の本ですが、人生で人が成長していくために必要な経験が沢山書かれていると思います。
少し回りくどい構成ですが、読み終わってみると、この構成でよかったとさえ思わせてしまうくらい、大人になるために必要なことが書かれていました。
青春小説として素晴らしい本でした。
- レビュー投稿日
- 2018年2月10日
- 読了日
- 2018年2月10日
- 本棚登録日
- 2018年2月10日
『ムーン・パレス (新潮文庫)』のレビューへのコメント
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