“現代の全体”をとらえる一番大きくて簡単な枠組―体は自覚なき肯定主義の時代に突入した

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レビュー : 3
著者 :
ひゅうさん 書籍   読み終わった 

須原教授の本。ぼくが勝手に恩師とおもってる人。亡くなられて5年くらいになるはず。教室でとにかく質問したのは懐かしい思い出。そんな補正が入っているので、どうなることかとおもったが、なかなか図太い内容であった。

まずおもったのは、内容の濃淡が激しく、ギュウギュウなところとスッカスカのところがあったので、すらすら読めたり詰まったり、リズムがつかめなかった。
哲学や思想には縁がないとはおもっていたけれど、考え方の極端な例や純粋な例には名前がつくこともあるらしいことを理解した。
料理でいうと、ただの野菜や肉の炒め物であっても、回鍋肉と名付けられたり八宝菜という名前になったりするのとおなじで、特定のよくある形にはまったものに「ナントカ主義」とかいった名前がつくのだということ。

世の中を憂うコメントがテレビやラジオなどのマスコミだけでなく近所の主婦やサラリーマン、学生や子どもにいたるまで、みんながなんとなくネガティブだったり、愚痴だけを抽出して他人と話したりするのを、
考えなおしてみたら?
と提案してる本というふうに理解。
そうすると「哲学は思想を体系的に学問の体裁をとったもの」なので一般知識におとしこむことは無意味だということも、
うしろめたいことをもみ消すために別のことに打ち込んで乾いた笑いをもらすことはしなくてもいいという結論も、
よーくわかった。ぼくのことばにするとそういうことになる。
「どうせ」とか「あの人はいいなぁ」とか「もっと若ければ」とかいう無意味な思考から解放されて、「けっこういい時代」の「いろんなことを自分で決められる世代」による「世の中ってなかなかいいな」と思い直すための入門書。かな。

ただし、著者はもともと分析哲学のひとなので、クドかったり、複雑だったりするので、いっかいニーチェとかをマンガなんかで読んでからでもいいのかも。

レビュー投稿日
2012年4月15日
読了日
2012年4月15日
本棚登録日
2010年3月20日
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