上巻よりは確実に乗ってきたーーって感じ。ちゃんと「背水の陣」も「四面楚歌」も「垓下の歌」も登場するので古典好きには嬉しい。マタ=項羽とクニ=劉邦の人物のバランスというか、人間性の比重というか、なんというかはちょっと原典とは違っているかもしれない。クニが良い人過ぎるし、マタが冷酷過ぎるかな?1つ気になったのは、文章にドライブ感がないというか、生難いというか…原文からしてそうなのか訳文のせいなのかはわからないけれど、もう少し武侠ものとして伝法な空気があっても良かったかな、惜しいなと感じる。しかし、せっかく加速がついて面白くなってきたのに、続刊が全くないのは解せないなぁ。後書きの予言通りに売れなかったのかな、ケン・リュウなのにな。
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- 感想投稿日 : 2019年5月18日
- 読了日 : 2019年5月18日
- 本棚登録日 : 2019年5月18日
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