蒲公英(ダンデライオン)王朝記 巻ノ二: 囚われの王狼 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

  • 早川書房 (2016年6月23日発売)
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本棚登録 : 77
感想 : 12
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上巻よりは確実に乗ってきたーーって感じ。ちゃんと「背水の陣」も「四面楚歌」も「垓下の歌」も登場するので古典好きには嬉しい。マタ=項羽とクニ=劉邦の人物のバランスというか、人間性の比重というか、なんというかはちょっと原典とは違っているかもしれない。クニが良い人過ぎるし、マタが冷酷過ぎるかな?1つ気になったのは、文章にドライブ感がないというか、生難いというか…原文からしてそうなのか訳文のせいなのかはわからないけれど、もう少し武侠ものとして伝法な空気があっても良かったかな、惜しいなと感じる。しかし、せっかく加速がついて面白くなってきたのに、続刊が全くないのは解せないなぁ。後書きの予言通りに売れなかったのかな、ケン・リュウなのにな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年5月18日
読了日 : 2019年5月18日
本棚登録日 : 2019年5月18日

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