モームの文章は流麗で、読ませる。個人的にはこの作品に登場する語学(フランス語)講師の描写が好きだ。 よれよれの服を着た、風変わりな冴えない男。ただ、憎めない何かがある。
生きる意味とは何だろうか?主人公フィリップは詩人のクロンショーからペルシア絨毯をもらい、人生の意味を暗示される。結局人生の意味などないかもしれないが、素晴らしい経験も辛い経験も、喜びも苦しみも、全てその絨毯の豊かなデザインになっていくのだと悟る。
心に残る一節である。この長い小説を原文で読み終えた時の達成感は未だに忘れられない。とにかく、モームの文章に魅せられた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月28日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2020年8月28日
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