夢で会いましょう (講談社文庫)

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本棚登録 : 1819
レビュー : 168
いけださん 本・雑誌   読み終わった 

短編というのは、その作家の才能が凝縮されているような気がします。
本作は、そのことがよく分かる作品に仕上がっていると思います。
では、実際にこの本はどういう本なのか?
それは、まえがきで村上春樹氏が述べていること、そのままでしょう。<blockquote>『夢で会いましょう』は短編集でもないし、エッセイ集でもないし、かといって雑多な原稿の寄せ集めでもない。まあ要するにフシギな本です。</blockquote>
本作には、村上氏の「名短編」と呼ぶべき数々の作品が収められています。
「パン屋襲撃」や「あしか祭り」などなど。
その中でも格別に好きなのが、「K」です。<blockquote>K・・・・・・アルファベット11番目の文字。
    (用例)「ある朝目覚めるとKは玄関マットに変身していた」</blockquote>から始まる、3頁をちょっと超えるだけの超短編。
この切れ味は、ちょっと他ではお目にかかれないです。

そしてまた、糸井氏の独特の「世界」にも触れられます。
「セーターの回遊」なんて、メルヘンチックでなかなか素敵です。
他にも、「作家:村上春樹」とは違った切り口の文章が並びます。
それは、「copywriter:糸井重里」の世界観なのかな、と思うのです。
こう、がしっとした存在感があるのに、ぱっと消えてなくなる「軽さ」。
軽石を持っているかのような不安定な感覚が、なんとも言えず素敵なのです。

ポンポンとtempo良く読むことが出来る本と思います。
お風呂で読むのを、個人的にお勧めします。

レビュー投稿日
2018年11月13日
読了日
2007年11月23日
本棚登録日
2018年11月13日
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