The Historian

  • Back Bay Books (2006年10月3日発売)
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本棚登録 : 23
感想 : 8
4

外交官を父に持つ少女は、ある日父の書斎から手紙の束を見つける。
それは「不幸なる私の継承者へ」という書き出しで始まっていた……

オカルトホラーミステリー東ヨーロッパを飛び回っちゃうよという内容です。
International Bestsellerとある通り確かに面白いけど、面白いけど、
でもそれほど面白いわけじゃない……
しかしLabyrinthよりは断然面白いです。
こっち買っとけばよかった。

話の緩急はどちらかというと全体に緩慢。
主人公時間でも話は進んでいきますが、
主に過去からの手紙や書き残しで話が進んでいくので
どうしても緩慢になっちゃうのかな。
読者としてはイライラするが。
そのせいで投げ出したという友人もいるし。
山場にくるとやっとこさ来たって感が否めない。

そして辻褄が合わないとゆーか説明不足なところもいくつか。
ハンガリーの秘密警察氏とブルガリアの政府役人は何が目的で主人公(の父)たちにつきまとうのか。
最後まで読んでも全っ然わからんかった。
私の読解力不足か?

教会の建築用語をちゃんと知ってると、
東欧のビザンチン建築の描写を楽しめるのだろーが、
さらに言うなればコンスタンティノープルの歴史も詳しく知っておくとより一層楽しめます。
すみません政経選択だったもんで……

要は忍耐力と時間さえあれば読めるかなーって感じ。
序盤と終盤は力が抜けていた印象を受けたが、
中盤はどんどん進んでいくのが面白くて結構なスピードで読んでました。

やっぱり娯楽小説にはスリルとスピードが大事だなぁとつくづく思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フィクション
感想投稿日 : 2008年3月29日
読了日 : 2008年3月29日
本棚登録日 : 2008年3月29日

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