感染遊戯 警部補 姫川玲子 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社 (2013年11月20日発売)
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本棚登録 : 187
感想 : 14
3

姫川シリーズ。

暴力団へ切り込んだ次は、官僚がターゲットです。
でも、シリーズを追うごとに、
どんどん救えない読後感に襲われます。
悲しい弱者たちの叫びともいえる犯罪とは別で、
社会悪というのは、最後まで断罪しつくすことは無理なのかもしれない…という、社会構成員として生きるなら
ある程度の腐敗すらも受け入れる、あるいは実行する
という両側面のどちらかを演じなければならないのか?
という気持ちになります。救えないし、救われない。

姫川シリーズは、スカッとした気分にならないけれど、
でもどこかで誰かが悲しみや苦しみを分かっていてくれるんだ、という王道じゃない生き方にもちゃんと回答をくれている気がして好きだったんですけど、それが
どんどんなくなっていくような…

純粋に、ストーリー、アイデアとしては面白いので
読んで損はありません。が…。
シリーズのファンとしては少し納得がいかない展開に
なってきました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サスペンス
感想投稿日 : 2014年11月9日
読了日 : 2014年11月5日
本棚登録日 : 2014年11月9日

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