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- / ISBN・EAN: 4988113756068
感想・レビュー・書評
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これは紛れもなくバディもんだ。
バディは、ホームズとワトソンのように、いつでも味方同士で同じ敵に立ち向かっているとは限らない。
自分の人生を脅かしてくるバディ。
決して優しくない。
こっちを想ってくれてすらいない。
到底相棒なんて呼べたもんじゃない。
でも、マックスはヴィンセントと出会わなければ、手に入れられなかった何かを手に入れた。
かなりハードボイルドな「その日の天使」。
敵であり味方であり、友達なんかじゃもちろんなくて。
一晩だけ一緒に過ごした(それもかなり過激に)二人。
妙な信頼が、好意が生まれていて、
どこかで尊重していて、うらやましい。
おかしな関係。
最後は物悲しい。
面白かったけど、心がぽっかり。
失ってしまった感じがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
トム・クルーズが主演とあるけれど、物語の主役はトムの殺しに巻き込まれるタクシー運転手のジェイミー・フォックス。
夢はあるけれど現実として動き出していないジェイミーが、殺し屋トムの哲学に触れて成長するお話です。
良い意味でトムがしっかりと助演をしている作品だと思います。
『トロピック・サンダー』しかり『ロック・オブ・エイジズ』しかり、トムは助演でも目立ってしまうので、むしろ主演扱いにして実際は助演。
主軸はトムの殺しなのだけど、それによって変わっていくのはトムではなく周りの人々なわけです。
一見トム・クルーズの無駄遣いのように見えるのだけど、トムだからこそただ殺しているだけでたまに哲学的なことを言う見た目も目立たない(ようにしている)おじさんが、別のおじさんの人生を変えても不思議に思わず受け入れられるのだと思います。
トムのこの役は、実際かなり難しかったと思うよ。
目立っちゃダメな役だから。
そして、トムのガン・アクションとずっしりとした存在感はしっかりと本領を発揮していました。
若い人よりはむしろ、中年になって自分はこのままでいいのかなぁ…と思っている人向けのお話かもしれません。
派手さはないので、自宅で週末の夜にまったり観るのが良いでしょう。 -
内容は殺し屋の話だが、登場人物それぞれのキャラクターと、知性を感じる会話がなぜだか心地良い。
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トム全力疾走
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後半はドキドキした。
トムクルーズ詰め甘いな。 -
真面目でいいやつのマックスがとうとうキレてカバン捨てるのと車ひっくり返すとこ好き。
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ロサンゼルスで真面目にタクシードライバーをやっているマックス(ジェイミー・フォックスさん)はある日、アニー(ジェイダ・ピンケット=スミスさん)を乗せてちょっとしたゲームをしながら和気あいあいとダウンタウンへ。彼女を降ろした後、直ぐに怪しい紳士・ヴェンセント(トム・クルーズさん)が乗り込んできた。目的地に到着したがヴィンセントからは貸切の依頼を受ける。600ドルに釣られて貸切の依頼を受けたのが運の尽き。その後、マックスは大変な目に合う羽目に。。。トム・クルーズさんの悪役っぷりと、どちらかというと悪役っぽいジェイミー・フォックスさんの善人っぷりが正に対照的。観といて損はない一本です♪
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最高だな!ほんっっっとに最高だな!とジタバタしていた。銀髪の殺し屋を熱演するトム・クルーズ、最高でした。冷酷なのに人間くさい所が見え隠れしちゃったりする所とか素晴らしかったよ。
マックスの根底にあるものを引き出したのはヴィンセントな訳で、そこが彼にとって計算違いだった訳で、ああいう結果になってしまったっていう構図が堪らない。ヴィンセントがマックスを助けたりしたのもただ利用するだけでなく、本当に気に入ってしまったからなんだろうなぁ。
その利用するだけでなく、いつの間にかマックスを気に入ってしまったヴィンセントって言うのがヴィンセントっていう冷酷な殺し屋をより人間くさく、憎めないキャラクターに仕上げているんだね。そこにトム・クルーズが良い演技をするもんだから愛着わきまくりだよ!!(笑)
ラストがとにかく良かった…。電車の中で死んでても、誰にも気付かれない。夜に溶けて消えていった人と夜が明けて朝を迎える人、マックスとヴィンセントの対比。寂しく印象的なラストでした。 -
字幕: 戸田奈津子
カテゴリが「アクション・ホラー・サスペンス」にあり、「トム・クルーズ新境地開拓」程度の予備知識しかなく(しかも共演がJ・フォックスだし)、まあ、トム様が拳銃ぶっ放すわけね、ぐらいの心構えで観始めたら意外な展開。
LAの夜景の映像は美しいし、場面に合わせてどんどん変わる音楽はシャレてるし。
そして何よりも台詞のやり取りがいい。たとえば、冷酷な殺し屋が人生を達観していて、人間の存在意義などを語ったりする。少ない台詞の中でしっかり人物の背景まで描写されている。(字幕は残念ながらそこまで訳出してない個所もある。) 下手するとコメディになって緊張の糸がプッツリ切れそうなコミカルな台詞も、作品のトーンを崩さず、むしろハードボイルドな雰囲気を増幅させるのに一役買っている。(これは脚本がいい、というのももちろんだけど、主演の二人の功績だろうか。もしくは監督の功績だろうか。)
マイケル・マン(が監督だとはエンドロールで知った…遅)の作品は『ヒート』を観ているはずなんだけど、あまり記憶に残ってないなあ。似たような雰囲気だった気はするんだけれども。機会があったら、また観なくては。