浪速のロッキーを〈捨てた〉男 稀代のプロモーター・津田博明の人生

  • KADOKAWA (2014年4月24日発売)
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感想 : 11
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普通ならば、ジムを立ち上げた会長とボクサーの成功物語になるはずが、読んでいて非常に後味悪く胸が痛む内容になっている。津田会長がジムを立ち上げるまでの苦難の人生と、ブームの中にも冷静に赤井の才能に早々に見切りをつけ、ジムの存続を模索する経営者としての才覚が、悲劇的な結末に結びついたような気がしてならない。何故赤井と共に燃えて、可能性にかけることができなかったのか。事実、津田会長はこの後経営者としては成功するのであるが、そのためにヒトの人生や夢が軽んじられていいのか、非常に考えさせられる。赤井が一命をとりとめ、現在活躍しているのが救いではある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Sports
感想投稿日 : 2014年11月3日
読了日 : 2014年11月3日
本棚登録日 : 2014年11月3日

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