「啓蒙思想の広がりとともに、妖術は次第に俗信や無知、架空の幻想としておとしめられるようになった」 ー 129ページ
今現在言われているようなオタク文化だとかサブカルだとかいうのは、昔からあったというよりも啓蒙以降の産物なのかなと思うのはこういう時である。
ポストモダンが何をほざこうが、啓蒙思想は確固たる基盤として社会を形作っているのであり、それを土台にした上で戯れるか、あるいは逆らおうかという話になったとき、前者を選ぶのがマジョリティであるのはもはや必然的なことだといっても良いのだろう。
あるいは、戯れるふりをして、その隙間に滑りこませるように啓蒙自体への嘲りを挿入する、というような文化が醸成されているという言い方もできるのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年5月22日
- 読了日 : 2013年5月22日
- 本棚登録日 : 2013年3月28日
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