文芸的な余りに文芸的な のみの感想。接続詞の妙な使い方や、思わせぶりな書き方を除けば、かなり正確に同時代の事実・真実を簡潔な文体で論評していると思います。強い思索と何度も推敲をした上で、書かれている文章だと思います。
芸術の核心について、素材を変えて何度も論評していると思います。冒頭の「話」らしい話のない小説のくだりは、芸術の核心と・その周辺の現象について書かれていると思います。素材を変えて何度も芸術の核心について書かれていますが、それに関しての論評はどれも正確に書かれていません。「芸術の核心」は証明が不可能だから、定義はせず・あいまいに書かれているのだと思います。
作者の同時代・少し過去の人物批評が正確だと思います。この部分がこの作品中の作者の最も優れた所だと思います。作中、作者(芥川さん)は自身をジャーナリスト兼詩人、と書いていました。推測ですが、ジャーナリストの優れた側面が、同時代の事実・真実・人物論評を正確にするのではないでしょうか。
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- 感想投稿日 : 2017年5月5日
- 読了日 : 2017年5月5日
- 本棚登録日 : 2017年5月5日
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