私も常々、少子高齢化が日本の最大の問題と漠然と考えていたこともあり、たまたま本書を目にしたため読んでみました。正直驚き、目から鱗でした。少子と高齢化は似て非なる問題で対処も異なるということや、政府が目指す出生率がそもそも2を割っている時点で、遅かれ早かれ人口は減少するということなど、ごく当たり前なのですが正しく実感できていなかった自分を恥ずかしく思いました。
本書は少しキツめではありますが、このまま効果的な対策が取られなければ、具体的に生活がこう変わるよ、こういう点で困るよ、と分かりやすく説明してくれています。私自身が後期高齢者になる頃、また子どもが大人になる頃のことを想像すると、何とかしないといけないな、と危機感が募ってきました。
むろん個人でできる対策は限られ、政策に期待するしかないことも多いのですが、前もって自身で準備できることはやっておこう、という気になりました。子どもに過度な負担をかけたくないなと。高齢者となった際の覚悟も必要だろうなと。
また本書は各種の問題への対策も提案してくれています。少々ドラスティックなものもありますが、これくらいやらないと、現時点と比較して将来の生活環境の方が悪化するのは間違いないと思いました。
本書で特に気に入った対策として、出生率を上げるために3人目を産んだら1000万を給付というもの。これくらいのインセンティブを働かせないと、共働きや晩婚化した社会の中で子どもをたくさん産もうとは思わないですよね・・・
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2018年10月31日
- 読了日 : 2018年9月30日
- 本棚登録日 : 2018年10月31日
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