父の日記から昭和初期の学生生活を描く「いとま申して」の続編。
大学生の本分は勉強であるものの、歌舞伎などの文芸三昧は人としての肥やしになると思います。
自分も学生時代、小説、映画と吸収しまくりましたからよくわかります。
歌舞伎の役者名が出ると現代の役者のイメージになるのが困りものでした。
父の日記の地の文、作者を通して父の見聞きして感じたことの追想分、作者自身の現代の目から見た感想文がないまぜになって読みにくいことは読みにくいですが、当時の雰囲気にどっぷりつかれました。
お金のやりくり、進学や就職の悩み、家族への気遣い、社会への関心と、時代は変われど感覚は現代人と変わらないように思えました。
それにしても、お父さん、鰻を食べてばかりでうらやましいです。
3部作ということで最後の3部目は数年後発刊かな。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2015年3月6日
- 読了日 : 2015年3月5日
- 本棚登録日 : 2015年2月24日
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