バガヴァッド・ギーター (岩波文庫)

3.85
  • (42)
  • (27)
  • (41)
  • (5)
  • (3)
本棚登録 : 464
レビュー : 52
制作 : 上村 勝彦 
master-Q-tonさん  未設定  読み終わった 

王子アルジュナが、戦いの地に赴き、敵軍の中に、自らの血縁や、同朋の姿を見て、そのあまりの空しさに、戦いを放棄しようとする。

しかし、そのとき、御者に身をやつした、最高神ヴィシュヌの化身である、クリシュナが、肉体は討たれても、魂の不死不滅を説き、武人としての責務を全うするよう、叱咤激励する……。

そして、王子アルジュナの様々な疑問に対する問いかけに、クリシュナが応えるという形で、詩頌は展開していきます。

―――――

「バガバッド・ギーター」とは、ヒンドゥー教の聖典で、「聖なるものの歌」という意味だそうです。

『マハーヴァーラタ』という大叙事詩の一部であるとのことですが、特に、この「ギーター」は、インドをはじめとする、多くの人々に愛好されているとのことです。

僕自身は、表現の難解さや、固有名詞の知識不足から、つっかえつっかえ読んだのですが、もともと、こうした書物は、頭で読んで理解する、というものではなく、その指し示す所に、意識を広げる、という意味で「読む」のではないかと思います。

訳者である、鎧敦氏の序文にもあるように、「私利私欲を離れ、執着なく、なすべき行為を遂たす」ということが、この詩頌の骨子であると思うのですが、数千年たっても読み継がれ、語り継がれていく「書物」というものは、ひとにとっての、普遍的な内容を伴うものなのだと、改めて、実感しました。

この「聖典」をものしたどなたか、サンスクリットで書かれた、難解なその内容を、研究に研究を重ね、現代の日本人にも分かるよう、訳された、鎧敦氏に、素晴らしい本を後世へ伝えて下さったことに、感謝したいです。


 荘厳なる詩頌

レビュー投稿日
2011年9月8日
読了日
2011年9月6日
本棚登録日
2011年9月8日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『バガヴァッド・ギーター (岩波文庫)』のレビューをもっとみる

『バガヴァッド・ギーター (岩波文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする