街場のアメリカ論 (文春文庫)

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レビュー : 72
著者 :
inu-no-mimiさん 本・雑誌   読み終わった 

街場シリーズの中でも比較的話題になった本。なるほど。

[more]<blockquote>
P36 「原因」という言葉が使ってある時は注意が必要ですよ。「原因」という言葉を人が使うのは,「原因」がよくわからない時だけなんですから。

P38 「わかる」ようになるためには自分で「わからないこと」を経験して,ほとほと「困る」ことが必要なんです。【中略】自力で考えるためには歴史上のランドマークになる出来事とその年号を覚えることがまず必要です。

P57 系譜学的思考は、現在から過去に向かって遡行しながら,その都度の「分岐点」をチェックして,「どうしてこの出来事は起きなかったのだろう?」というふうに考えてみることです。

P61 私たちの前に広がる未来が可塑的であるのと同じように,過去のすべての時点で未来は可塑的であったということ- 過去についてのある種の想像力(それは未来についての想像力と同室のものだと思います)

P83 アメコミの衰退は,アメリカというとても文化的自由度の高い社会で,どんなふうにして一つのジャンルが死滅するかを示すとてもよい研究材料だと思います。

P110 (アメリカの統治について)いかにして賢明で有徳な政治家に統治を託すかではなく,いかにして愚鈍で無能な統治者が社会にもたらすネガティブな効果を最小化するかに焦点化されているのです。

P117 アメリカの建国の父たちは「アメリカが今よりよい国になる」ための制度を整備することより「アメリカが今より悪い国にならない」ための制度を整備することに腐心したからです。

P158 フェミニズムは、欧米の文化に「女嫌い(misogyny)の伝統が伏流していることは正しく指摘してきました。でも「子供嫌い(pedophobia)」の文化の社会学的意味について考察する人があまりおられません。

P203 彼の地では「わかりやすい表現」を使わないとメッセージが相手に届かないのです。
ある種の社会的意見を表明するためには,「社会的意見の表明方法」としてあらかじめ登録済みのものを使用することしかできない。

P231 絶対にリークが許されないようなものでも,メンバーズ・オンリーの「クラブ」では共有可能で,その希少な情報を巧妙に利用することで,クラブのメンバーたちはそれぞれの組織で影響力を拡大してゆきそれによってさらに良質のインサイダー情報へのアクセス権を得るということになります。</blockquote>

レビュー投稿日
2018年10月18日
読了日
2014年8月20日
本棚登録日
2018年10月18日
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