なにこの表紙。ストーリーから言えば間違ってない! 間違ってないけど、でも絶対間違ってる! 最高!
ひさしぶりにいい悪ノリを見せてもらった気がするよフフフ……。
「男の勝負」の幕切れも精神論だけではないあたりこのマンガらしくていい。カズマサうっかり美談(なんだそれ)のドタバタも面白かったが、やはり白眉は忍者軍団(違います)との騙し合い! こういうタイプの駆け引きもあるとはこの作者底が知れない。
相手を騙すテクニックで勝負する野球マンガといえば過去『ONE OUTS』という傑作があったが、こういうピカレスクな展開を甲子園でやってしまうのはけっこうすごい。あんなトリックプレー、高校生の試合でやるには相当なオーバースペックだと思うが、それでも破綻しないのはここまでも通底してカズマサの「ワルの魅力」が描かれてきたからだろう。この程度のことならやるよ、カズマサなら!
ところでトイレの会話の時の服部くんが妙にすすけたペンタッチなのは何だったんだろう。たぶんこの作者のことだから何かのオマージュだと思うんだけど、どうにも思い出せなくてモヤモヤする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
講談社コミック
- 感想投稿日 : 2008年7月19日
- 読了日 : 2008年7月19日
- 本棚登録日 : 2008年7月19日
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