寺田寅彦 (ちくま日本文学 34)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年4月8日発売)
3.61
  • (3)
  • (8)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 102
感想 : 9
4

団栗。肺病の妻と植物園に行った。その時、妻が喜んだのが団栗拾いだった。その妻は今はもういない。子供とその植物園へ行くと、妻に似て、子供は喜んで団栗を拾った。。。俳句の精神。古来の日本人が自然に対する特殊な見方。日本人の自然観は西洋人のそれとちがう。日本人は自然を自分のからだの一部として情緒的に捉える。西洋人は自然と人間を切り離して科学的に考える。
風流。さび。日常激務に忙殺される現代人が週末の休みに山に登る心の自由は風流。さび。俳句の修行は自然に対する観察力の練磨を要求する。俳句をはじめるまでは気づかずにいた自然界の美しさがいったん俳句に入門するとまるで暗闇から飛び出したかのように眼前に展開される。しかしそれだけでは句は出来ない。次にはその眼前の風景の中からその焦点となり象徴となるべきものを選択し抽出することが必要。外側に向けた眼だけではダメで、自己と外界との関係を内省する必要がある。批判と認識の能力。俳句は不要なものを切り捨て切り詰めること。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション(教養書等)
感想投稿日 : 2014年9月3日
読了日 : 2014年9月3日
本棚登録日 : 2014年9月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする