す-ちゃんとねこ

著者 :
  • こぐま社 (1973年6月1日発売)
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本棚登録 : 188
感想 : 20
5

むかしから、すーちゃん、大キライだった。
ねこちゃんのいやなことを、これみよがしにするから。
ねこちゃんは、そんなことをされても、でも、ぜったいふうせんはねこちゃんのものだから、ずうっときになっている。
もういいもん、ってならない。なれない。

「ぼくの・・・・・ぼくの・・・・・」

翌朝、ねこちゃんは同じ場所で、もっとたくさんの風船を捕まえることができた。
だけどねこちゃんは、たくさん捕まえた風船を、すーちゃんの前でみんな空に飛ばしてしまう。
みせしめだろうか、あてつけだろうか。
すーちゃんとはなかなおりできたのかな。

分からないまま今に至る。たぶんずっと分からないままだろう。


追記
家にあった本を読み返してみたら、歌を歌いながら何も反省せずに、楽しそうに風船と散歩をするすーちゃんの顔が黄色いクレヨンで塗りつぶしてあった。(それがこの本の絵のタッチと相まって、自分でやったのか元からそうなのか一瞬わからなかった)
痕跡本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 佐野洋子
感想投稿日 : 2013年9月23日
読了日 : 1990年9月22日
本棚登録日 : 2013年9月22日

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