大日本史 (文春新書)

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いたたくさん 日本史   読み終わった 

 「将来の出来事をあらかじめ知ろうと思えば、過去に目を向けないといけない。なぜかといえば、時代を問わず、この世の全ての出来事は過去に極めてよく似た先例をもっているからである。つまり、人間は行動を起こすにあたって、常に同じ様な欲望に動かされてきたので、同じ様な結果が起こってくるのである。」これは、15~16世紀のイタリアの政治思想家マキャヴェリの言である。
 同様に、17世紀のフランスのルイ14世の寵臣だった外交官フランソワ・カリエールは、歴史と外交との関連について示唆に富む発言をしている。「事実や歴史に詳しいと言うことは、交渉家が敏腕であるための大切な素養の一つである。何故ならば、理屈と言うものはしばしば不確かであるから、大抵の人間は前例に従って行動し、同じ様な場合にどうであったかを基準にして決心をするものだから」と。
 同じ外交官である著者の佐藤氏も同様に過去と常に照らしながらこの先を見つめることが必要だと説く。
 本書は、日本史だが、世界史との関連において日本史を見ていくという方法がとられている。日本の歴史の中で最も世界史の動きから影響を受け、かつ日本が世界の中で大きな存在感を示し、影響を及ぼした時代はいつかと言えば、やはり近代、明治以降になる。そこで本書は、近代日本の歩みに軸を置きつつ、そこから同時代の世界の激動を視野にいれて話を進める。

 対談形式の書籍の良い所は、2者の考えのよいところとか、違いを考えながら読み進めれることだが、逆にデメリットもあり、それは、お互いが自分の言いたいことを言おうとするために、そして、自分の知識を悪く言うとひけらかすために、対談なのに、会話のキャッチボールが出来ておらず、読者の頭の中を混乱させてしまうところだ。それをしないためには、発行者の力量だと思うが、こと、本書でいうと、私の理解力不足もあるが、後者かなと思う。佐藤氏と池上氏の対談形式の書籍も読んだが、同じ様な感じだった。もう、対談形式の本は、よっぽどのことがないと買わないかな。二兎追うものは一頭も獲ずか。

レビュー投稿日
2018年9月30日
読了日
2018年9月30日
本棚登録日
2018年9月30日
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