人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか

  • 講談社 (2016年12月7日発売)
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「人間とは何か」「生命とは何か」を問い続けていくと、最後は(副題にあるとおり)「心とは何か」にたどりつくのだろう。これまでも多くの思想家がこの問いに取り組んできたが、本書の著者である二人は、それぞれ独自の実験により、その問いを検証してきた。石黒が、人間の心身をできる限り機械に置き換えようとする一方で、池上は、多くのセンサーを備えた自律的な装置に最小限の規則を与えることで、生命や心にあたるものを生み出そうとする。正反対のようにみえる両者の試みはしかし、そのどちらも、他者としての人間の存在なしには、心という現象はありえないことを示している。どちらの試みもおもしろいが、人間の思考力・計算能力を超えたコンピュータの力を駆使して、これまでの「生命」「心」概念から自由になろうとする池上の議論は刺激的だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想
感想投稿日 : 2020年8月5日
読了日 : 2020年8月5日
本棚登録日 : 2020年8月5日

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