≪県立図書館≫
文学史の知識が薄いので、すんなり読めなかった反面、
いい勉強になった。
反面、事実と虚構がいりまじっていたので、最初は混乱した。
しかも、明治時代と、10年前の現代と、の2つの時間が本の中に流れている。
今読んでいる私の視点では、2つの昔がMixされていることになるのだ。
だから、懐かしいような、訳が分からないような、複雑な感覚になってしまった。
しかし、読み進むにつれ、「小説」として受け入れて読めるようになった。
そうやって読んでいくと、各キャラクターのイメージがつかめてきた。
その思想、心の流れを感じられるようになり、
実際の啄木や二葉亭に、ちょっと遠回りをしながら近づけた、そんな感じがした。
本当、死者のことなんて、本当のことなんて、想像するしかないんだ。
そして、想像は「おおいに死者を誤解する」こととつながってしまうんだなぁ。
あるいは、今生きている人に対してだって、
私達は、おおいに誤解している、のだろうな。
もっと、読書を重ねてから、再度この本を読んだら
きっと、また違った楽しさを感じるのかもしれない。
著者の、日本文学への想いを感じさせられた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
9・文学
- 感想投稿日 : 2013年12月17日
- 読了日 : 2013年12月17日
- 本棚登録日 : 2013年12月4日
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