(034)恋 (百年文庫)

  • ポプラ社 (2010年10月12日発売)
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感想 : 14
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「隣の嫁」
昔の結婚の辛いところだ。
おとよさんも、清六のところに嫁いできたからこそ省作と出会えたのではあるけれど、それでも、せつない。
気の合う2人、思いあい幸せになれる2人なのに。
どうせ、両方とも破縁になったのなら、くっついちゃえばいいのに。
でも、お隣さんだから、ややこしいか。

「炭焼の煙」
恋は盲目。
傍から見れば、この男にお嬢様が気を留めるわけもない。
みな、何気なく戯れの言葉を口にする。
絶対にありえないことだから、かえって安心して。
人慣れしていない、素朴・純朴な真次が、疑いながらも信じてしまった真次が、悲しい。

「春の雁」
背筋を伸ばした粋な姿の女たち。
しかし、心の奥に抱えているものは、重くうす穢くすらあるのだ。
過去と、生活の影が見えたとき、恋は恋の域をでることはなくなった。
リアルだな、と思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 9・文学
感想投稿日 : 2019年7月30日
読了日 : 2019年7月30日
本棚登録日 : 2019年7月28日

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