その家の中に何も作れなかった、という話を書いた。家とは何か。器でありながら、その家庭の本質を表す動かない生き物。自由に出入りできない子ども部屋、夫婦別室の意味、携帯電話の食卓破壊など、興味深い内容。家を持つことで歪むものがある、というのは建築業界にいた私としては実感できる。ローンの精神的負担だけでなく、個々ににげる場所ができることで失語の家となっていく不幸。高い買い物だけに、インテリア雑誌を読むよりおすすめ。
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社会・文化
- 感想投稿日 : 2005年10月24日
- 本棚登録日 : 2005年10月24日
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