"ご来場の皆さん、ご覧頂く映画はホラーです。ホラーならではの落胆を皆様にお届けします。この作品に芸術性を期待されるのは間違いです。芸術は死に、自己満足で広告的な物だけが残りました。水に映るナルキッソスと同じです。本作ではエドガー・A・ポーに敬意の念を示すべく、彼のモチーフを拝借しています。また、サド侯爵の冒涜的で破壊的な思想も取り入れ、作品の随所に用いました。<豚の舌片が床を這っていく>この映画の主題は精神病院と、それを管理する者への観念的な挑戦です。彼らのやり方というのは極端にわけて2つ。1つは患者たちに完全な自由を与える方法。もう1つはご存知の通り、監視と体罰を繰り返すという保守的なやり方です。しかし、実はもう1つ方法があります。先の2つの短所を組み合わせ、膨らませた原理、それが使われる場所こそ、狂気に満ちた、この世なのです。<豚の腹が裂け、臓腑がこぼれる>ファンファーレ。"
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- 感想投稿日 : 2013年8月11日
- 読了日 : 2013年8月3日
- 本棚登録日 : 2013年8月11日
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