スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法 (ブルーバックス)

制作 : 東京理科大学 スペース・コロニー研究センター 
  • 講談社
3.26
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065235669

作品紹介・あらすじ

NASA,JAXA、ESA(欧州宇宙機関)、さらにspaceX社ヤブルーオリジン社などの民間企業との連携のもと、現在、月軌道上の滞在施設「ゲートウェイ」の建設が進められています。アルテミス計画と名付けられたこの計画では、さらには火星探査の前哨基地となる月面基地建設もはじめられているのです。
日本でも2020年秋から野口聡一宇宙飛行士が、2021年4月から星出彰彦宇宙飛行士が、ISS(国際宇宙ステーション)に滞在しています。さらに2021年秋には、JAXAによる新たな宇宙飛行士の募集も始まる予定です!
宇宙で人が暮らす時代が、もはやSFのものではなく始まっているのです!

「宇宙で人が暮らすためには?」
水・食料・エネルギーの確保は? 心身の健康や環境維持は?……極限の閉鎖環境の中で人が暮らすためには、さまざまな技術が高いレベルで要求されます。
この人類史に残る計画に向けて設立された「東京理科大学 スペースコロニー研究センター」。
この研究所の研究・開発をもとに、実際にスペースシャトルでのミッションを行った向井千秋宇宙飛行士がその詳細を徹底解説。
人類の「宇宙生活」のために進められている技術開発の最前線を、それぞれのtopixごとに詳細な図版とともに紹介します!

感想・レビュー・書評

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  • 「宇宙、それは最後のフロンティア。」

    と、スタートレックの冒頭で語られますが、現実に宇宙で暮らすには、いつになるのでしょう。

    夢物語のような、現実味のない宇宙で暮らす生活。
    この本では、これまでの宇宙と人類の関わりと、宇宙で生活できるようになるために、解決しなければならないさまざまな課題が、大変わかりやすく、短くまとめられています。

    近年、取り上げられることが多くなったSDGs。宇宙で生活するための方法を見つけることが、環境問題の解決の糸口になるかもしれないと、著者は語ります。

    かつて、宇宙開発は軍拡競争でした。もしかしたら水面下でそれは続いているかもしれませんが、この本で語られる宇宙開発の未来は、国境を超えた科学者たちの希望に満ち溢れています。

    宇宙との距離感は、日ごとに近づいています。

    繰り返す緊急事態宣言で、なかなか外に出られない日々を過ごしてますが、いっそ宇宙まで想像力を広げてみるのもおもしろいかもしれません。

  • イーロン・マスクさんやジェフ・ベゾスさんのような資金力を持った人たちが、宇宙開発を民間のチカラで本格化しようとしている現在、宇宙で暮らす時代はそれほど遠くない未来に実現するだろう。火星への移住はもう少し先になるだろうが、月への移住は私が生きている間に実現しそうだ。
    宇宙空間で日常を過ごすこととは、どういうことなのか?を知るには、本書がぴったりだ。地球での生活とはかけ離れた環境で、人類が生きていくための研究・開発がどの段階に来ているのかを丁寧に教えてくれる。
    ここからは私の想像だが、テクノロジーが加速度的に進化しており、月面に3Dプリンターを持ち込めれば、月の資源を使って建造物が作れるかもしれない。
    2024年には、有人月宇宙船アルテミスでの有人月面探査の計画があり、とても楽しみだ。待ちきれない。本書には具体的に人間が過ごすエリアも示しており、月の地下(溶岩ドーム)が最適らしい。月からの日常をレポートされる日は遠くはない。

    本書は、ブクログさんのプレゼントに応募、当選した1冊。素敵な書籍をありがとうございました。

  • スペースコロニーについてイメージを持つことは出来た。自分は物理で受験したから、化学の知識が必要なところが多くて苦戦した。ページは多くないけど、一つ一つの文が長めなのと知らない単語が出てくることが多いため読むのが辛い。水中プラズマ技術と光触媒のところは難しく感じた。しかし、宇宙で人間が長期滞在するための技術に関しての興味がより高まった。

  • 元宇宙飛行士、向井千秋さん監修のスペースコロニーの本。
    将来、宇宙に住む時或いは住むためには、どのような課題があるのかを、ISSの事例を取り上げて解説する。人が生きていくために必要な空気、水、エネルギー、食料などの調達、宇宙という環境の過酷さなど、現実にはSF小説や漫画の世界とは別格の厳しさがある。この本では、図表などを使ってその状況を詳しく解説している。
    但し本文、図表には普段あまり馴染みのない専門用語や物質名、細かい数字等で表現されている部分も多く、自分のような素人には理解が難しい部分もある。また、執筆者が多くて、解説のレベルが一定になっていない印象もあった。
    学生の頃にガンダムを見て、いつかスペースコロニーの世界を体験できるのではないかと淡い期待があったが、この本を読むとそう簡単ではないことが判る。常に自分が住む環境や生死を意識しながら行動するのは、精神的に辛そうだ。(^^;)

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1288884

  • 宇宙空間では放射線など人にかなりの負荷がかかること、ただしその対応について様々な研究がされていることが分かった。

  • スペースコロニーの本としては、こんな評価です。私的には…

  • どうやって宇宙で生活するか。そのための技術が紹介されている。
    地球での生活にも還元できる技術が書かれている。

  • 向井さんの著作かと思ったら、はじめにのみだけでした。後は東京理科大のスペースコロニー研究センターの著作でした。
    向井氏の名前を使わなければ商売にならないとの出版社の判断だったのでしょう。悲しさのみ

  • 機動戦士ガンダムを連想させるタイトルこそSF以外の何物
    でも無いのだが、中身は宇宙空間や月・火星で人間が暮らす
    ための真っ当な科学的な考察。居住環境の整備やエネルギー
    の確保、食糧の生産など、具体的な項目に分けて現在の状況
    とこれからの展望が細かく書かれている。向井千秋監修と
    なっているが、スペース・コロニー研究センター編・著、で
    あり、章によって書き手が違うことからも学術的な本である
    ことがわかる。逆に言えば現実の科学がSFに追いついて
    きたということだろう。

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著者プロフィール

むかい・ちあき。1952年、群馬県生まれ。日本人女性初の宇宙飛行士。慶應義塾大学医学部卒業、医学博士。
1994年にスペースシャトル・コロンビア号、1998年にスペースシャトル・ディスカバリー号に搭乗した。その後、国際宇宙大学客員教授、宇宙航空研究開発機構特任参与、宇宙医学研究センター長、日本学術会議副会長を歴任。2015年から東京理科大学特任副学長兼 スペース・コロニー研究センター長。


「2021年 『スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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