- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480684059
作品紹介・あらすじ
予想以上の雨が日本列島を襲っている。頭上の雨だけでは水土砂災害は分からない。雨は流域で集められ、災害を引き起こす。いまこそ、流域思考を身に着けよう!
感想・レビュー・書評
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鶴見川に特に興味がなかったので2章は退屈だったけど1章はためになった。あと、あとがきに参考図書やサイトが掲載されているのが良い。
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鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)
http://www.tr-net.gr.jp/ -
ずいぶん前に養老先生と著者との対談を読んでいた。近年の豪雨による氾濫も気になっていた。流域思考ができないのは教育に問題があるということをまえがきで知った。小中学生の理科を担当する私にも何かできることがあるかもしれないと思った。そういう意味で第1章は理科教育に組み込むことのできる内容で勉強になった。2章以降は具体的な話になるが鶴見川流域の土地勘がないので、本文を読むだけでは感じをつかみにくい部分はあった。が、いずれにせよ、人が勝手に作った行政区分で考えていたのでは流域思考はできないということはわかった。さて、私が住むのは木津川流域。この地域はどういう状態か。過去に氾濫したという話を聞かない。我が家はおそらく人工的に作られた2本の細い川にはさまれている。どちらも木津川に流入する。大雨が降るとその2本の川はもうあふれんばかりに水をたたえている。しかし、これは実際のところ、木津川に入る直前で人為的に調整が行われているのだと思う。大雨のたびに市か府の職員の方がやって来て流入量を調節してくれているのか、それともリモートでできるしくみなのか、それはわからない。とにかくあふれそうであふれない、それが率直な感想だ。それから、数年前、線路近くの公園で工事をしていた。地下に雨をため込む貯水槽を入れていた。それでどれくらいの効果があるのか。何立方メートルかためられると書かれていたような気もするが覚えていない。だいたい、本書での記述もそうだが、立方メートル単位で書かれていても、全くその量を想像できない。1時間に数十ミリの雨が数ヘクタールにわたって数時間降ったとする。それで、およそ何立方メートルになるのだろうか。ちょっと計算して感覚をつかんでおくべきかもしれない。
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気候が変わり、豪雨が多くなった今、河川の氾濫などの災害を防ぐための対策が必要です。
この本は主に東京都町田市の源流から神奈川県横浜市を通って流れる鶴見川の流域治水について、長く鶴見川流域で防災・自然保護に取り組んでいらっしゃる岸先生が紹介しています。
息子が小学生の時、夏休みの自由研究で源流から河口までの約42.5キロを徒歩または自転車で何日もかけて調べ、レポートにまとめたり、ボランティアの河川の清掃活動に参加したりしました。
そのおかげで私も「流域思考」が身につき、どれだけ防災のための治水対策が行われているかを知り、川を身近に感じ、安心して暮らすことができています。
「知る」ということの大切さを身をもって学んだ体験でした。
保水の森。
遊水池。
それらの整備のおかげで暴れ川と呼ばれた鶴見川も今では豪雨のあともあふれることなく無事でいられます。
大人になって個人が直接治水のためにできることは少ないかもしれないけれど、子供達が小さい頃に学んだことが、頭のどこかに残っていて、世の中や環境が良くなること、人を救うことにつながる力になれば嬉しいです。
また、小学生や若い世代が社会や理科の授業で流域思考、総合治水といったことを学び、安全な未来につなげていってくれたらいいなと思いました。 -
流域治水入門。総合治水とも言う。
豪雨災害の発生は、その場の降水量だけで決まるものでは無く、上流の雨量、土地の保水力、遊水池、河川・下水整備など様々な要因で起こることがわかりやすく説明されている。
鶴見川治水探検は面白い。他の河川の取り組みはどうなっているのだろうか。 -
なかなか気にすることもないことだったので勉強になった。意外だったのは山は木が多すぎると禿山より災害がひどくなる理論だ。植林も計画的に行わなければならないのか。
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「都市で進化する生物(草思社)」の訳者の方が書いた本ということ、私がこの本で取り上げられている鶴見川流域に住んでいるから、手に取りました。
お気に入りのフレーズを抜いてみて、一文の長さに驚きました。この長過ぎる文は、本全体を読みづらくしています。
ですが、いいことが書いてあると思ったので、興味がある方は読むのをおすすめします -
週刊エコノミクス9月21.28号 61ページ読書日記高部知子