ルポ 外国人ぎらい EU・ポピュリズムの現場から見えた日本の未来 (PHP新書)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569846996

作品紹介・あらすじ

反移民に揺れるEU各国の現場を歩き、日本の未来を考える。講談社ノンフィクション賞受賞の欧在住ジャーナリスト、待望の最新作。

感想・レビュー・書評

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  •  昨今、人種差別や移民による事件が、メディアに度々上がっています。移民を多く受け入れてきたEUでも排斥運動が激化しているといいます。欧州在住のジャーナリストである著者は、イギリスを含む欧州6カ国の内情や移民に対する考え方などを半年にわたり取材しました。見えてくるのは、移民やEUと足並みを揃えることで自国の文化が圧迫されることへの危機感、そして支持を集めている排外主義ポピュリズムなど埋め難い軋轢。
     本書では、世界4位に並ぶ在日外国人39万人を擁する日本も「隠れ移民大国」として取り上げています。欧米と比べ移民に対する意識は低くとも、単一民族でポピュリズムが台頭しにくい国柄が長所です。著者は日本が将来、欧米の苦い経験も教訓にして、移民との理想的な共生社会を築くことを願っています。

    京都外国語大学付属図書館所蔵情報
    資料ID:643724  請求記号:334.43||Miy

  • ● EUで「外国人嫌い」とも言うべき移民排斥運動が激化している。「このままでは、この国がアフリカ人アラブ人に支配されてしまう」
    ● EUはエリート主導の法律が多すぎる。私たちは西洋とは考え方が全く違うし、チェコ人のアイデンティティーが奪われていく。外国人はこの国には必要ないと思っている」
    ●オランダはすでに5人に1人が移民家系のルーツを持つ。
    ●アジア移民に対しては、ムスリム移民に対する意識を持ち合わせていないようだった。
    ●ドイツ08人に1人が外国人でその割合も欧州最多である。
    ●ドイツのための選択肢。AFD。移民排斥を受ける極右政党の代表格
    ●イタリアには左右双方のポピュリズム政党が存在する。同盟と五つ星運動。
    ●人権大国のフランスが揺れている。一般市民は着込んだイスラム原理主義者によるテロ事件が後を絶たない。
    ●マクロン大統領支持した国民は「高学歴、高収入、楽観主義」ルペンを支持した国民は「低学歴、低収入、悲観主義」
    ●イギリス。移民自体に偏見はないが、移民側にも問題があると認識している。英語を覚えず、適応しないまま、国の社会福祉を無料で享受し、地元民の不満を煽っていることだと言う。
    ●隠れ移民大国日本。50人に1人が外国人。

  • アメリカ、そして日本も人々の心に余裕がなくなりそのイライラの捌け口として、わかりやすく「異質」な物事にあたる傾向が欧州でどのように起きているかを市民や右派政治家へのインタビューを通して少し垣間見ることができた。想像していたよりも深刻。紛争地から避難してきた人に対して快く受け入れようとする国境付近で暮らす市民がいるにもかかわらず、政策面では重要視せずに予算も割かないのは勿体無いと感じました。

  •  著者は、欧州6カ国を訪ね、ポピュリスト政党党首や市井の人々への取材を基に、今の欧州で何が起きているのか明らかにしている。
     欧州はほとんど移民政策に失敗して、極右政党が市民の支持を得ているようだ。
     日本も安易な移民政策を進めるのではなく、欧州の失敗を参考にして欲しい。

  • <閲覧スタッフより>
    戦後ヨーロッパの多くの国は民主化がすすみ移民や難民の受け入れにはまだ寛容であった。しかし難民が増え続けるに従い、各国の対応にも変化が現れた。著者がEUの6か国を取材し各々の国がどう変化しているのかを両方の立場の住民の意見も取り入れなが描かれている。そして最後に日本はどのような対応をしていくのか・・・
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    所在記号:新書||334.4||ミヤ
    資料番号:30049925
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  • 東2法経図・6F開架:KW/2020//K

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著者プロフィール

ジャーナリスト

「2020年 『ルポ 外国人ぎらい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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