ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年4月15日発売)
4.06
  • (1922)
  • (2035)
  • (1162)
  • (167)
  • (41)
本棚登録 : 18379
感想 : 1722

主人公の少年がもつ特殊な能力。
それは現実世界の私たちも持っているものだと思います。

私たちが口にする言葉や書き出す文字は、意識するしないに関わらず
周りの誰かや時に自分を縛ることがあります。
例えば夢を諦めさせたり、人間不信に陥らせたり、自己不信に陥らせたり。
言葉は簡単に人を傷つけることが出来る。
だからこそ大切にしなければいけない。
そんなメッセージを感じたような気がしました。


物語りとしては最後の意表をつく展開に驚き、そして改めて考えさせられました。

「自分の中に何が正しいかをきちんと用意して持っている」かどうか。

自分にとって大事なものは何なのか。目の前のことはどの程度大切なものなのか。
分かれ道を目の前にしたときに、照らし合わせる信念(メジャースプーン)は
大人になった今、決して失うことが出来ない、自分が自分である為に必要なもの。

少年が突きつけるテーマに思わず考えさせられます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・文学
感想投稿日 : 2013年5月24日
読了日 : 2013年5月24日
本棚登録日 : 2013年5月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする