光圀伝

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本棚登録 : 2993
レビュー : 536
著者 :
izm2178さん  未設定  読み終わった 

「こちらにおわすは、先の副将軍、水戸光圀公であらせられるぞ。 頭が高い。 控えおろう」
なーんて言われてカッカッカッと笑うお偉いさん、、、という印象だった徳川光圀。
実はものすごく魅力的な偉人だった。宮本武蔵や天地明察の渋川春海も登場!私の中では、司馬遼太郎の『龍馬がゆく』に並ぶお気に入りの歴史本となった。

(以下ネタバレ 備忘録)

家康の孫にあたる光圀。徳川御三家の水戸藩の二代目藩主である。徳川御三家は幕府の閣僚ではないから幕府が変なことにならないように見守るお目付役のような相談役のような役割りもあった。

時は戦がおわり泰平の世へ様変わりした江戸時代。戦国武将そのままのおっかない父親の三男として生まれた光圀が父親に認められることが全てだった幼少期から物語は始まる。

のちに次男は亡くなり長男が病を得たことからお世継ぎとなるが、兄の病が完治したことから「自分が兄を差し置いて」と苦悩する。(この兄との関係もいいんだよなー。)ずっと後、光圀が藩主となった後には兄の子を養子に迎え三代目とした義の人である。

光圀の青年時代。武士であるのに戦がない。これはこれでジレンマがかなりあったよう。そんな中、光圀は詩や史書、要するに文学で自らを高めていこうとする。町の居酒屋や色町に身分を隠しては繰り出し世に云う傾奇者と交遊を広げたりもする。この頃、宮本武蔵と出会う事件もあり。

成人した光圀。皇族から姫を嫁にとる。(この姫がすばらしい!聡く優しく大きい人だ)この姫との結婚は二年半で終わるんだけど光圀は死ぬまで姫を愛するんだなぁ。

猛烈に歴史や文学を学び詩の世界でも認められていく。また平等で論理的思考をもち、観察眼に優れ、媚びず恐れない行動力から大名からの信頼を得るばかりでなく江戸っ子からも絶大なる人気を得る。(光圀は隠居までずっと江戸暮らしなのね)その人気が、のちに将軍から疎まれる理由になっちゃうんだけど。

光圀の偉業は、日本の史書を作ったことなのね。それまで画一的で面白みのない記録だったものを、未来の人間が楽しみそこから学べるものを残そうと出版社みたいな図書館みたいなものを事業として始める。わたしたちがいめこうして歴史本を楽しんでいるのも黄門様のお陰かもしれないんだなぁ。


とにかく、光圀かっクイーン!
友情、兄弟愛、夫婦愛、家臣との絆、光圀の人間臭さ、知力、胆力。
楽しむとこ満載の一冊だった!

レビュー投稿日
2014年1月17日
読了日
2014年1月11日
本棚登録日
2014年1月11日
4
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