道然寺さんの双子探偵 (朝日文庫)

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本棚登録 : 231
レビュー : 26
著者 :
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

赤ん坊の時に捨てられ、寺に引き取られた双子・レンとラン。
双子はずっと寺で育てられ、現在中学生だが、正反対の性格をしている。レンは性悪説を心情にするゲーム大好き今時男子。ランは性善説を信じる甘いもの隙のおっとり女子。寺の息子で若い住職である一海の周りで事件が起こるが、この双子のひらめきが謎を解くきっかけになる。

一話目は、葬儀の最中に消えた香典の謎。
資産家の老人がなくなり、その葬儀の最中に4人の子供たちが出した香典が消え、受付をしていたお手伝いの泰恵に疑いが向けられる。故人の後妻である幸代は特に泰恵を疑ったが、泰恵のアリバイは故人の4人の息子たちによって保障された。

二話目は、寺になじみのある和菓子屋の孫娘が、急に店の商品である菓子を拒絶したという謎。
孫娘は何故か最近早く登校するようになっていたが、その理由も分からない。

三話目は、水子供養にきた女性の夫が、一海と妻の中を疑うところから始まる話。
寺のお手伝いで、一海の縁者であるみずきは英会話教室に通っており、その生徒仲間の優奈から、寺で水子供養をしたいと依頼を受ける。
みずきは一海に供養を頼み、それは無事に執り行われるが、後日優奈の夫・俊一が、一海と優奈の仲を疑って寺にやってくる。
優奈は子供を持ちたいと思っていたが、その前に水子の供養をしにきたと言った。しかしその時点ですでに妊娠しており、それを夫に隠していた。夫は優奈の相手が自分でなく他の人なのではないか疑っている。
そして優奈夫婦の背後には嫁姑問題も隠れていた。

四話目は、一海と双子が、それぞれ似たような女性の夢を見たところから話が始まる。
夢に出てきたのは双子を捨てた母なのではないかと考える。
そんなとき、警察から引き取り手のない遺体の供養の依頼が来る。亡くなったのは女性で、35歳の女性。事故死だったが親に勘当されて身寄りがなく、遺体の引き取り手がいないとのことだった。
そしてこの女性には出産の形跡があった。
一海はこの女性がレンとランの母なのではないかと考える。

推理物ではあるんですが、寺が舞台なだけあり、どれも人情味を大事にした話です。
捨て子を引き取る、血の繋がってない家族になることの難しさが描かれているけど、それでも最終話で助けた赤ちゃんを引き取ることにしたという結末に心がジンワリしました。

レビュー投稿日
2017年11月7日
読了日
2017年10月16日
本棚登録日
2017年11月7日
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