押入れのちよ (新潮文庫)

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本棚登録 : 2560
レビュー : 378
著者 :
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

おかっぱで和服を着た女の子が薄暗い押し入れに…というホラーな話を予想していた表題作ですが、いい意味で裏切られました。
9篇からなる短編集。「お母さまのロシアのスープ」と「しんちゃんの自転車」は別のアンソロジーで既読。

・お母様のロシアのスープ
「きみが見つける物語 十代のための新名作 切ない話編/角川文庫」にて既読

・コール
語り手が死者。
最後に消えていくシーンはウルっときました。

・押入れのちよ
とにかくちよがかわいい。
ちよに隠された秘密が切ない。そして主人公との交流は読んでいて心が温まりました。
隣の隣の部屋の男が幽霊だったというオチ。

・老猫
9編の中では一番ホラー感が強い。
『犬は人に付き、猫は家に憑く』
という話を聞いたことがありますが、家に取り付き、住む人も操る猫のバケモノの恐怖を描いたオーソドックスな話だと思います。

・殺意のレシピ
最後、ワライダケ……。

・介護の鬼
介護されている老人をいたぶる様子、それを悪いとも思ってない様子が胸糞。当然最後に報復がある。
妻に自分の父の介護を押し付けている夫もきっちりシメてくれそうだったので、最初が胸糞なのにスカっとしてしまった。

・予期せぬ訪問者
「世にも奇妙な物語」のちょっと笑える話にありそうな展開。
愛人を殺してしまったことを隠そうとして男が四苦八苦する話。空き巣も混ざっててんやわんや。

・木下闇
雄一が魅力的…というか、強さとカゲを併せ持つ男性として描写されていて、途中で犯人だと解ったものの、心惹かれてしまった。
田舎の、やたら大きな木は確かに怖い。なんか伝説があったりするし。

・しんちゃんの自転車
「短編工場 /集英社文庫」にて既読
八歳で、病気がちで、一度死にかけたから、主人公の私はしんちゃんの幽霊と遊べたのかな。
しんちゃんが、主人公のこと好きだったのかな。
ギリギリまで一緒に遊びたかったのかもしれない。

レビュー投稿日
2015年10月27日
読了日
2015年10月24日
本棚登録日
2015年10月27日
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