猛スピードで母は (文春文庫)

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本棚登録 : 1533
レビュー : 229
著者 :
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

芥川受賞作の表題作と、文學会新人賞受賞の「サイドカーに犬」を含んだ一冊。

・サイドカーに犬
うだつの上がらない父に愛想をつかして出て行ってしまった母。そこへ「洋子さん」という女性がやってくる。当時小学生女の子だった主人公の目から、父の様子や洋子さんとのふれあいが描かれている。
出て行った母が(戸籍などのけじめをつけるために)戻ってきて、洋子さんを平手打ちするシーンは息を呑んでしまった。
洋子さんと仲良くなれかけていたのに、おかしな大人に囲まれて大人びていた主人公は言葉を上手く発せないまま別れることになってしまう。また、物理的に子供だから何もできないのもあり、切ない。
あの時の洋子さんを越えた主人公の心の中にいつまでも洋子さんの存在が大きく残っているのもしみじみ良かった。

・猛スピードで母は
離婚して母と暮らす小学生の慎。そこへ母が「結婚するかもしれない」と一人の男・慎一を連れてくる。
慎一と慎は少しずつ仲良くなっていくが、やがて母は慎一と別れてしまう。
母子家庭のせいで軽いいじめのようなものに遭いつつも、言えないでいる慎。
祖母の臨終の時、しばらく会っていなかった慎一が現れ、別の人と結婚すると言う。
二人きりになった慎と母。車に乗りながら、慎は母にいじめのことを告げた。

レビュー投稿日
2016年12月15日
読了日
2016年11月30日
本棚登録日
2016年12月15日
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