自薦 THE どんでん返し2 (双葉文庫)

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レビュー : 44
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

・乾くるみ「同級生」
漫画家として大成したもと同級生の男性の家に集まることになった主人公と、彼女の夫。
そこには漫画家を狙っている女性がいて、かいがいしく料理をしている。
実は話をしていた同級生のうちの一人が実は死者だったというのがこの話のキモ。
しかしながら実はこの主人公の女性が打算で今の夫を選んだっていう(しかも全然悪いと思ってない)のが浮き彫りになるのがダーク。

・大崎梢「絵本の神さま」
本屋の営業マンが主人公。
先輩のエリアを引き継いで営業に来たけど、小さな本屋がすでに潰れていた。看板には可愛い絵が描いてあるが、経営はうまく行っていなかったらしい。大きなチェーン店の本屋ばかりが残る現状が良く分かる。
チェーン店の本屋が入っているビルで遭遇したやたらと絵のうまい男性の正体に迫る。

・加納朋子「掌の中の小鳥」
語り手のかつての同級生は素晴らしい絵を描く女性だった。しかし彼女が展覧会に出す直前、その絵が何者かによって悪戯されてしまう。彼女はそれ以来創作から離れる。
物質の混合でできている絵の具には、混ぜると化学反応を起こして変色するので禁忌の色使いがある。
彼女はその禁忌を犯して絵を描いた。
実は彼女は自分の才能に限界を感じていて、やめる口実が欲しかった。

・近藤史恵「降霊会」
文化祭の日、トラブルメーカーの女子生徒が突然降霊会をやると聞き、文化祭実行委員として様子を見る主人公の男子生徒。
じつはその降霊会は女子生徒の企てて、男子生徒が妹に副作用の強い薬を飲ませて殺したことを示唆するものだった。
しかし実は男子生徒の妹は自殺だった。女子生徒の「その薬を飲むと死ぬわよ」という不要な一言が引き金を引き、妹は自分で多量の薬を飲んで死んだのだ。

・坂木司「勝負」
バスの降車ボタンをめぐる少年とおじいさんの戦い…と思いきや、意外な登場人物・バスの運転士が登場し、物語はクライマックスへ。

・若竹七海「忘れじの信州味噌ピッツァ事件」
傷害事件で瀕死の重傷を負った被害者の男。なんとか目を覚ましたが、記憶喪失になっていた。
そこへ彼の妻だと名乗る女性が二人現れる。
混乱する捜査陣。
しかし被害者と一緒に暮らしていた女はその二人だけではなかった。どうやら被害者はあちこちに妻がいたようである。
果たして被害者に重傷を負わせたのは誰か、捜査陣が混乱するなか、被害者の男が病院から姿を消す。
男を探す警察。しかしその姿を見つけた時には既に一歩遅く、男は別の男に殺されていた。
男は詐欺グループの一員で、殺されたのはその内輪もめのせい。
記憶喪失の被害者のもとへ複数の妻が駆けつけるという展開はとても面白い。

レビュー投稿日
2018年1月9日
読了日
2017年12月24日
本棚登録日
2018年1月9日
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