或阿呆の一生

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本棚登録 : 120
レビュー : 16
著者 :
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

芥川の死後発見された作品で、冒頭に久米正雄への遺言の様なメッセージがついている。作中の登場人物は匿名になっているものの、ほぼ芥川の自伝。
一緒に心中未遂までした不倫相手のことを赤裸々に書いてたり、『狂人』呼ばわりしてたりするところから、生前にこれを発表する気はなかったんだろうな…というか、これを書いてる時点で死ぬ気だったんだろうな、というのが窺い知れる。
どこかのサイトで感想を読んだけど、芥川作品を読み、詳しくなってからこれを読むと「芥川の事どれだけ知ってるかクイズ」みたいな楽しみ方ができそう。
過去のある作品を書いていた時、どんな気持ちだったかなどの記述が見られる。

好きなのは第27、スパルタ式訓練。
夕べ会っていた不倫相手と町中ですれ違う。傍らにいた知人がその女を見て「(知らないけど)綺麗な人だ」というと、芥川もその女を知らないふりして「本当に綺麗な人ですね」という。
この話に、このタイトルがついてるのがウケる。
不倫相手と町中ですれ違って、なんともないふりするのが苦しいからスパルタ式訓練なんでしょうけど、なんというか、少し女々しい…w

レビュー投稿日
2016年6月1日
読了日
2016年5月28日
本棚登録日
2016年6月1日
3
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