山月記

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本棚登録 : 489
レビュー : 79
著者 :
相沢泉見さん  未設定  読み終わった 

高校の時、教科書に載ってた。初読の時も思ったけど、改めて再読すると李徴の傲慢な部分が気に掛かる。李徴にとっては周りはすべて見下し対象なのだろうと思う。だから誰にも理解されないと壁を作っている。結果は、人間でいた時も孤独。虎になっても一人。
山月記には元ネタがあって、そこで変化したのが虎だったから、山月記でも李徴が虎になった。
虎は位の高い生き物なんだけど、この話では位の高さではなく愚かさの象徴であり、自分の強さに酔っている存在として書かれているような気がする。

それから、袁と李徴が藪で再会した時、李徴が袁を襲いそうになって「あぶないところだった」って呟くのが激しく萌えた。
ひらがなで言ってるのがイイ。獣になりかけているという演出なのかな。
その直後に名乗るシーンでは「如何にも自分は隴西の李徴である」とお堅いので
「あぶないとこだったー」という素の声みたいなのにギャップを感じた。

あと、袁は李徴の友と言ってる割に、「漢詩だめやん」とかなり辛辣。
漢詩の部分は私には良し悪しが判断できないけど、解説サイトなどを見ると大して上手くないらしい。
久し振りに友にあって、自信作を聞かせていたつもりなのだろうと思う。何だかいろいろと身につまされた。

レビュー投稿日
2019年2月7日
読了日
2019年1月26日
本棚登録日
2019年2月7日
2
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