有害コミック撲滅!――アメリカを変えた50年代「悪書」狩り

  • 岩波書店 (2012年5月25日発売)
3.00
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 67
感想 : 5
3

アメコミを語るとき、常に引き合いに出される有害コミックの追放
運動、そしてそれに対して業界が採った自主規制であるコミックス
コード。

この本はアメリカのコミックスの誕生から爛熟を迎える黄金時代、
そして有害コミック追放運動によって瀕死の状態になるまでを、
当時の多くの関係者の証言を元にまとめたものである。
その取材量には圧倒されるばかりで、当時のアメリカがどのような
空気に包まれていたのかということまで手に取るようにわかった
気になってしまう。決して簡単に読める本ではないのだが、
アメコミに興味がある人なら一度読んでおくことをおすすめする。

欲を言えばこの本に書かれている歴史のその後─いかにアメコミが
復活を遂げていったのか─までを読みたかった。訳者によるあとがき
も実に興味深かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アメコミ・海外コミック
感想投稿日 : 2013年4月8日
読了日 : 2013年4月8日
本棚登録日 : 2013年3月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする