チャイニーズ・タイプライター-漢字と技術の近代史 (単行本)

  • 中央公論新社 (2021年5月19日発売)
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感想 : 10

西洋近代化のひとつの象徴とも言えるタイプライター。表音
文字であるアルファベットであれば問題は無いが、表意文字
である漢字を使った中国語をタイプライターで打つとなると
大きな壁が立ち塞がるのは自明。人々がいかに創意工夫して
中国語をタイプしようとしてきたかを、技術史だけでなく
思想史や経済史からの視点を交えて描いた本。非常に興味
深い内容ではあるのだが、著者の主観や西欧からの視線が
多すぎる感が否めない。もっとコンパクトに技術史に焦点を
絞った方が面白い読み物になったのではないか。もちろん
それが著者の描きたかったものでは無いのだろうけれども。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2021年12月26日
読了日 : 2021年12月25日
本棚登録日 : 2021年12月26日

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