著者の筆の勢いから著者の危機感がひしひしと伝わって来る。
西欧諸国が築いてきた世界秩序及び領域国民国家の欺瞞が崩れ始め、欧米は保護主義化し、今後、ムスリム同士の連帯は「領域」を超えて拡大し、敵対的共存という難しい政治バランスをとるトルコとロシアを例に帝国割拠の世界における外交の困難さも極めることを示し、米国に依拠してきた日本の外交のあり方やその意識に危機感を顕わす。
本著者の講義を受けている、または研究を指導されている学生が羨ましい。
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- 感想投稿日 : 2020年12月20日
- 読了日 : 2020年12月20日
- 本棚登録日 : 2020年12月20日
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