熱き血の誇り (下) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年11月22日発売)
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感想 : 4
5

違法な人工血液を追っていた麻矢は、真相を知る元婦長・鳥飼キヨ子と連絡を取れ、焼津の海岸に呼び出されるがそのまま行方不明となる。友人でフリーカメラマンののぶ代は必死に彼女の行方を捜索するが杳としてしれなかった。しかし調べるうちに輸血を人工血液に代替えする病院がある新興宗教と通じていることを知る。一方、遠くスペインのカディスから一組の男女が幼い娘とともに逃避行してくる。彼らは事件に巻き込まれ殺し屋に追われていた。白い人工血液を巡って起きる数々の事件、全ての謎が一本の線で繋がっていった先に驚愕の結末が! 超一流の傑作エンタテインメント!

面白かった。序歌的に出てきた戦国時代の親子の物語は、そこで回収するのか、というのがまず一個。また、人工血液の為に攫われたと思われていた麻矢が、実は麻矢の血液を貰うために攫われたというのは良い意味で裏切られて面白かった。人工血液を開発しようとした会社が、それに失敗したあげく、輸血のための血液を必要とするのが面白かった。

また、隠し子騒動は面白かったが、産廃業者を隠れ蓑としたヤクザ組織や宗教団体があまり活かさられていない気がした。もう少し深く描いて欲しかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書館or立ち読み
感想投稿日 : 2023年9月29日
読了日 : 2023年9月29日
本棚登録日 : 2023年9月25日

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