哲人ソクラテスとクリトンが、ある祝宴に招かれた翌朝。宴席にいた貴族の青年が、広場の中心で奇妙な死を遂げた。アクロポリスの裏では異国風の青年のバラバラ死体と、不可解な文字と模様が刻み込まれた陶器と円盤が発見される。謎の“ピュタゴラス教団”と、人造人間“ホムンクルス”の仕業か?都市国家・アテナイの命運をかけた大事件の真相に変人ソクラテスが鮮やかな推理で迫る!圧巻の長篇本格ミステリ。
ミステリーとあるように、ソクラテスが探偵役でクリトンが語り手というようなホームズスタイルで話が進んでいく。古代のギリシャという舞台設定でところどころちょっと読みにくいところもあったが、細かな注釈もあり、知識面での補完はとっても良かった。
また、ミステリーらしく、いたるところで読者をミスリードさせようとしており、また、され、とっても良かった。
ただ、最後のバラバラ殺人の一件が薬物中毒になった女性たちが怪力でバラバラにした、はちよっと頂けなかった。ほかの犯人や犯人を教唆する登場人物などなどが良かっただけにちょっと残念。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年10月15日
- 読了日 : 2022年10月15日
- 本棚登録日 : 2022年10月12日
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