どういうチョイスか分からないが、リョサ、オカンポ、アストゥリアス、パチェコ、パスの5人のアンソロジー。
以下、各作品について感想
「砂漠の戦い」(ホセ・エミリオ・パチェコ)
友人の母に恋してしまった少年の葛藤。「自然なものは憎悪だけといった世界では、恋はひとつの病なのだ」。世界は誰にとっても自分が認識できるようにしか存在しないということなのか。★★★★
「小犬たち」(マリオ・バルガス=リョサ)
幼少期に犬に性器を噛み切られた青年が、成長していくにつれさまざまな苦悩に直面する。のちに『ラ・カテドラルでの対話』で実践される、会話だけで繰り広げられる物語は、それでいてなぜか青年たちの心理を浮き彫りにするようで巧いとしかいいようがない。★★★★
「鏡の前のコルネリア」(シルビーナ・オカンポ)
鏡に映る自分と自分の妄想(あるいは幽霊)と会話し続ける女。どうもオカンポの作品は馴染めない・・・と思っていたが、他人or幽霊が登場したあたりからはなかなかおもしろく読めた。主人公の女性は完全にプッツンきてますな。★★★
「白」(オクタビオ・パス)
実験的な詩。すんません、時間ある時にもう一度じっくり読みます(苦笑)★★★
「青い目の花束」(オクタビオ・パス)
何だろう、ちょっとしたホラー?ぞっとするわな。★★★
「見知らぬ二人への手紙」(オクタビオ・パス)
連環的というか・・・。これまたよく理解できなかった。残念。★★★
「グアテマラ伝説集」(M.A.アストゥリアス)
これを読むのは二度目だけど、やっぱり読みづらいというか馴染みにくい。個人的には。★★
- 感想投稿日 : 2009年12月14日
- 読了日 : 2009年12月14日
- 本棚登録日 : 2009年12月14日
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