大いなる遺産(上) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1951年11月1日発売)
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本棚登録 : 875
感想 : 55
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片田舎の少年が、突然莫大な遺産相続の見込みを告げられ、一躍紳士となりロンドンへと生活の場を変える。そしてこの変化は彼の内面をも徐々に変化させていく。しかし待ち受けていた結末は・・・。
二転三転するストーリー展開もさることながら、人物造形や感情描写が秀逸。やや冗長に感じるくらい、丹念に市井の人々の生活を描いており、非常に共感をもって読み進めることができる。とにかく面白くのめり込めるし、感動的なシーンも多い名作中の名作と言っていいと思う。

ディケンズの小説は、のちの時代の小説(だけでなくマンガにも)に非常に大きな影響を与えたんだろうなあ、とうかがい知ることができる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: イギリス文学
感想投稿日 : 2008年4月28日
読了日 : 2008年4月28日
本棚登録日 : 2008年4月28日

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