主人公フィネガンは、気付いたときには、とある町にとある富豪とともに歩道に座っていた。その彼の誘いを受けて悪魔やら何やらと一緒に航海に出る・・・。と、あらすじを書いてもあまり意味のないタイプの小説。
しかしこの人は、ほんの些細なアイデアの種を、大樹どころか鬱蒼としたジャングルにまで育て上げることに関しては本当にすごい。深遠なテーマも潜んでいそうだが、何はともあれ破天荒なストーリーや所々に散りばめられたウィット、登場人物同士の掛け合いを楽しんでいるだけでも十分なシロモノ。
なお、本作はジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』のパロディらしいが、こちらは未読。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
アメリカ・カナダ文学
- 感想投稿日 : 2008年1月9日
- 読了日 : 2008年1月9日
- 本棚登録日 : 2008年1月9日
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