空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫)

  • 講談社 (2003年6月11日発売)
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感想 : 11
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仏教における最重要概念の一つ「空」、その誕生から近代に至るまでをを追った一冊です。思想史と銘打っていますがその多くはインド仏教に割かれており、「空」概念の概要をつかみ、また変遷を追うには最適と申せましょう。

第二章「ヒンドゥー哲学と空思想」では、バラモン正統派思想と初期の仏教思想を図を用いて比較しています。全体的に図や記号を用いた表現が多いためややとっつきにくいですが、慣れてしまえばわかりやすいかと思われます。

仏教は我々の多くに馴染み深いものですが、「空」思想となると触れる機会もあまり多くないのではないでしょうか。インド、中国、日本と、各地における「空」思想を解説しているため、「空」を学ぶとっかかりとしてもお勧めです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年7月11日
読了日 : 2013年7月8日
本棚登録日 : 2013年7月11日

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