名演奏のクラシック (講談社現代新書 993)

著者 :
  • 講談社 (1990年4月1日発売)
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本棚登録 : 57
感想 : 8
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「クラシックの名曲・名盤」(1989年)の姉妹編。前著は名曲の名盤を紹介しているが、本書は演奏家の名盤を紹介している。

2024年の今から遡ること34年も前の本で、マニア以外の方がこれから読む意義は見出せない。同じ様に演奏家の名盤を紹介している本なら、2009年に出版された、中野雄氏、福島章恭氏との共著である「新版 クラシックCDの名盤 演奏家篇」をお勧めする。
ビギナーの方が、宇野氏の本を読むとその強烈な主張を鵜呑みにしてしまい偏見を抱く恐れがあるが、共著では、特に中野氏の意見は的を射ているものが多く、偏見を和らげる効果があるからだからだ。

さて、本書は内容はともかく、文章は巧みである。宇野氏の文章には慣れ親しんでいることもあるが、スラスラ読めてしまう。

宇野氏のフレーズを借りれば、「切れば血の出るような」といいたいその筆致は、一気呵成に突き進むスタイルで、他の評論家を一歩超えた至芸といえよう。

その内容が実用的かどうかは別として、宇野功芳氏は批評家・書き手としては一流ということは確かである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2024年2月19日
読了日 : 2024年2月19日
本棚登録日 : 2024年2月19日

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