知ってるようで知らない指揮者おもしろ雑学事典

著者 :
  • ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス (2006年6月1日発売)
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感想 : 7
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2006年発行で、約20年前の本だが、2015年に「1冊でわかるポケット教養シリーズ 指揮者の世界」として文庫化されているので、一応、現役本である。

私は指揮者に関する本は、本書の参考文献・資料として挙げられている本を始め色々と読んできたが、本書は、今、絶版になっていない指揮者に関する本の中では、最も入門書者に向いていると感じた。本書のメインの著者である近藤憲一氏の文章は、本、音楽雑誌などで目にしてきたが、圧倒的に読みやすいので、そこもお勧めポイントである

全5章の構成で、巻末に付録として著者が独断選定した「世界の名指揮者50」が付く。付録と言えど、1ページで2人紹介しており、25ページある。他の章と同等の紙幅が割かれているので、実質は全6章構成である。

第1章は指揮者のことがわかる基礎知識と、指揮者20人のエピソードとなっており、特に入門書向けの内容。基礎知識はうまくまとめられており、門外漢なら、この1章だけ読んでも良いかもしれない。2章から4章は指揮者(井上道義と下野竜也)とコンマス(矢部達哉)へのインタビュー。第5章は舞台裏の人、オーケストラマネージャーの役割と小澤征爾論。

クラシック音楽の門外漢、入門書にお勧めだが、2006年当時に選ばれた「世界の名指揮者50」の顔触れは大体予想が付くし(マニアにはお馴染みの知名度の高い指揮者ばかりだ)、さらに50人の指揮者の経歴くらいはとっくに知っているよというような中級者以上の方にとっては、知っていることが多く、新鮮味を感じにくいため、物足りなく感じるかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2024年7月7日
読了日 : 2024年7月6日
本棚登録日 : 2024年7月6日

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