ワスプ(WASP): アメリカン・エリートはどうつくられるか (中公新書 1435)

著者 :
  • 中央公論新社 (1998年9月1日発売)
3.37
  • (4)
  • (7)
  • (13)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 105
感想 : 7
5

米国の支配者階級、上流階級であるWhite, Anglo Saxon, Protestant (WASP)の勃興と衰退、変遷の物語。
19世紀に支配者としての地位を固め、Private SchoolからHarvard, Yale, Princetonに入り、Wall街でキャリアを積んだ後Washington DCで国を動かす仕組みを構築した。しかし、大恐慌を通じて新興の他の白人系マイノリティを抱き込まざるを得ぬ事態となり、さらにIrish CatholicのJFKが大統領となることも認めざるを得なくなる。
支配者としての誇りと高潔さ、それを次世代に伝承していくシステム、特に母の果たす役割など、興味深い話しが満載。
英国で差別されていた人々が新大陸で同様のシステムを構築し差別する側に回る、差別された側も何とかしてその仲間に入ろうと頑張る歴史が興味深い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代史
感想投稿日 : 2010年11月11日
読了日 : 2010年11月11日
本棚登録日 : 2010年11月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする